鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)!朝鮮王朝三大悪女の哀れな最期

朝鮮王朝時代は、身分制度がとても厳格だった。最下層の身分は奴婢(ぬひ)だったが、最上位は王族を除けば両班(ヤンバン)であった。そんな身分制度の中で、鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)は女性としては最高の品階を得た。もともと彼女は奴婢の出身であったのだが……。

写真=植村誠

女性として民間トップ

朝鮮王朝時代には、最高峰とも言える品階(正一品と従一品)を持った官僚の妻には、「貞敬(チョンギョン)夫人」という封爵が与えられた。
この封爵は、民間女性の最高位である。それを受けたのが鄭蘭貞だった。
彼女は母が奴婢だったために、本人も奴婢の境遇だった。




しかし、妓生(キセン)から尹元衡(ユン・ウォニョン)の妾になり、ついには、尹元衡の妻を毒殺して正妻の座を手に入れた。まさに、鄭蘭貞は最下層から最上位に劇的に身分を上げた女性だった。
それが可能だったのは、尹元衡の実姉が11代王・中宗(チュンジョン)の三番目の正室・文定(ムンジョン)王后だったからだ。
尹元衡は実姉の威光を利用して大出世し、それに応じて鄭蘭貞も女性として民間トップの勲章を得た。
これもすべて鄭蘭貞が文定王后の手先として、恐ろしいほどの悪事に手を染めた結果だった。
しかし、栄華は長続きしなかった。
(ページ2に続く)

女帝の手先として暗躍した鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)

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