重労働が毎日続く
起床時間は午前5時頃。儒教の国らしく、まずは母や祖母といった年長の人たちに挨拶をする。
それから朝の学習を行なう。
儒教の経書を読み、高等官僚たちと学問討論をする。その後に朝会に臨む。大臣や担当部署の者から報告を受けて、適切な指示を出す。
午後になると、各地の現状の把握に務めた。
これでもまだ1日の務めは終わらない。
夕方には再び学習に没頭し、文化と教養の修得に努めた。自由時間は、夕食後に少しあるだけだった。
朝鮮半島を統治する最高権力者としての王。これほどの重労働が毎日続くのだから、病に倒れる人も少なくなかった。
それゆえに、平均寿命が46歳だったのだ。
長生きができない身分であった。
文=康 熙奉(カン ヒボン)