多大な功績を残した王
朝鮮半島の歴史上もっとも広い領土を獲得した王となった談徳。その武勲は、現代でも高く評価されていて、韓国でも1、2位を争う人気の王になっている。
冒頭で紹介した談徳を讃える碑に書かれている一文を見ると、当時の彼がどれだけ尊敬を集めていたかがわかる。
「大王の恩恵は天にまで及び、威力は海にまで満ちた。また、敵たちを掃いて捨てることで、百姓たちは安らかに自分の仕事に従事できて、五穀までも豊かとなった」
一方、談徳は軍事にだけ長けた王ではなかった。彼は戦いで倒れた人たちを哀悼するために、仏教の布教にも積極的だった。つまり談徳は、文武両面で多大な功績を残した王なのだ。
しかし、寿命だけはどうしようなく、412年に38歳の若さで亡くなってしまった。