『華政』の主人公・貞明公主の歴史10「晩年」

息子に託した遺言

1682年に貞明公主は79歳になった。
自分に残された日々が少ないことを悟ったのだろう。貞明公主は、遺言とも受け取れる文を息子に贈っている。
それは次のような内容だ。
「私が願うのは、お前たちが他人の過ちを聞いたときに、まるで父母の名前を聞いたときのように耳だけにおさめて、口では言わないということだ。他人の長所や短所を取り上げるのが好きだったり、政治や法令を途方もなく言い争ったり……そんなことはとても憎むべきことである。




さらには、死んだあとであっても、子孫の間でそんな行ないが起こったということは聞きたくない」
この文を読めば、貞明公主がどういう人であったかがよくわかる。
(ページ3に続く)

『華政』の主人公・貞明公主の歴史1「誕生」

『華政』の主人公・貞明公主の歴史2「悲劇」

『華政』の主人公・貞明公主の歴史3「才能」

『華政』の主人公・貞明公主の歴史8「苦難」

『華政』の主人公・貞明公主の歴史9「善行」




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