淑嬪・崔氏(トンイ)/朝鮮王朝の美女物語3

ドラマ「トンイ」のモデルとして有名な淑嬪(スクピン)崔(チェ)氏は、19代王・粛宗(スクチョン)の側室で、21代王・英祖(ヨンジョ)を産んだ生母である。しかし、淑嬪崔氏について書かれた資料は少なく、確実なのは、出生が貧しいということだけだ。彼女は、いったいどのような女性だったのでしょうか。

側室となったきっかけは?

貧しい出自から19代王・粛宗の側室にまで上りつめた淑嬪崔氏。典型的な“シンデレラストーリー”だが、そのきっかけに関しては有力な説が2つある。
1つは、7歳の頃から宮廷の洗濯や雑事をするムスリという仕事に就いていて、その間に粛宗と関係を持ったという説。もう1つは、粛宗の二番目の正室(継妃)である仁顕王后(イニョンワンフ)のお付きとして、宮廷に入ったという説だ。ここでは後者の説に立って、生い立ちを紹介しよう。
淑嬪崔氏は幼い頃、両親と死別して孤児として育った。そんなある日、みすぼらしい姿をした淑嬪崔氏に声をかける人物がいた。仁顕王后の父・閔維重(ミン・ユジュン)である。




淑嬪崔氏の身の上を聞いて不憫に思った閔維重は、彼女を自宅に連れて帰り、当時8歳だった仁顕王后と一緒に育てた。こうして、淑嬪崔氏は、礼儀正しく聡明な少女へと成長していく。
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