甦る三国時代・高麗8/高句麗の滅亡(後編)

新たな英雄「大祚栄」

宝蔵王や淵蓋蘇文の息子たちは、その後は一体どうなったであろうか。
実は、唐に連行されて、形だけの役職を与えられた。
また、唐は高句麗の要人たちの中から従順な人物を選抜し、その者たちを官職に就けた。こうすることで唐は、高句麗を再興しようとする気概を奪ったのだ。
在位中も力をふるえず、高句麗滅亡後に他国に囚われてそこで一生を終えた宝蔵王。まさに悲劇の王と言える。
結局、高句麗が滅亡した後、多くの民は唐へ強制的に連れて行かれた。しかし、旧高句麗の地に残された人たちは唐への抵抗運動を続けた。このことに危機感を感じた唐は、旧高句麗の地に住む人たちをバラバラに地方へと移住させた。その中には、高句麗の将軍だった大祚栄(テジョヨン)の姿もあった。




大祚栄は旧高句麗の民たちを率いてはるか東の地へと移動すると、698年にそこで新たな国を興した。
大祚栄自らが高王(コワン)と名乗ったその国が震(チン)である。
(ページ3に続く)

甦る三国時代・高麗1/百済の歴史(前編)

甦る三国時代・高麗2/百済の歴史(後編)

甦る三国時代・高麗3/新羅の歴史(前編)

甦る三国時代・高麗7/高句麗の滅亡(前編)

甦る三国時代・高麗9/高麗王朝の歴史(前編)




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