昔の王と王妃の祭祀
歴史的に言うと、ここで行なわれた「宗廟祭祀」は王朝最高の祭祀であり、王が自ら儀式を仕切りました。
その祭祀は全国民が模範にすべきものであったので、常に厳格な格式をもって行なわれたのです。
その伝統は今も残されていて、毎年5月の第1日曜日に実施されます。
かつては毎年5回も定期的に行なわれたのですが、さすがに現代においては簡素化せざるをえませんでした。
それでも、昔の王と王妃の祭祀が今も続けられているのは世界でとても珍しいことです。こうした文化行事を保護する目的もあって、宗廟はユネスコの世界文化遺産にも登録されました。
文=康 熙奉(カン ヒボン)