時代劇『トンイ』のメインキャストの４人は、主人公のトンイこと淑嬪・崔氏（スクピン・チェシ）、１９代王の粛宗（スクチョン）、粛宗の正室の仁顕（イニョン）王后、そして、悪女として名高い張禧嬪（チャン・ヒビン）である。
１６８０年から１６８９年まで
『トンイ』の主要な登場人物の年齢を見てみよう。
淑嬪・崔氏（スクピン・チェシ）は１６７０年生まれ、粛宗（スクチョン）は１６６１年生まれ、仁顕（イニョン）王后は１６６７年生まれ、張禧嬪（チャン・ヒビン）は１６５９年生まれである。
このように、粛宗から見れば、張禧嬪が２歳上、仁顕王后が６歳下、淑嬪・崔氏が９歳下である。
つまり、この４人の中で張禧嬪が一番年上だった。
その張禧嬪は１９８０年に女官として王宮に入ってきたが、絶世の美女であったようで、粛宗がすぐにそばに呼び寄せた。
それは、粛宗が１９歳で張禧嬪が２１歳のときだった。
この年には、粛宗にとって最初の正妻だった仁敬（インギョン）王后が１９歳で亡くなっている。
一方、粛宗は仁顕王后と再婚しても、張禧嬪を側室にした。その張禧嬪が１６８８年に王子を産み、立場が強くなった。
一方の仁顕王后は病弱で子供がいなかった。もはや、粛宗の心は完全に張禧嬪に傾き、彼は自分のわがままを通した。
その末に、１６８９年４月に仁顕王后が廃妃となり、５月に張禧嬪が王妃となった。
しかし、この頃から粛宗の心が張禧嬪から離れた。そして、淑嬪・崔氏に心を奪われていった。
こうしてトンイこと淑嬪・崔氏の存在感が大きくなっていったのだ。
文＝康 熙奉（カン ヒボン）
ドラマ『トンイ』は張禧嬪（チャン・ヒビン）の王妃失格をどう描いたか
