意思を無視された即位
晋城大君の説得が行なわれる一方で、反乱軍の主力部隊は燕山君の屋敷を襲撃した。普通なら、王を守るために兵士たちは相手を迎え撃つ。しかし、燕山君に仕えていた兵士たちは、王を守ろうとせずに逃げ出してしまった。
クーデターが起きたことを知った燕山君は、怯えはじめる。そんな王の姿を心の中で笑っていた者たちは、外の様子を見に行くと言って逃げてしまう。傍若無人な暴君を命を賭してまで守ろうとする者はいなかったのだ。
こうして、反乱はあっさりと成功。燕山君は王位をはく奪されて地方に追放されてしまう。しかし、問題があった。晋城大君がいまだに即位を拒んでいたのだ。
反乱の功臣たちは晋城大君を王にしようと説得を続けていた。それは徐々に熱を帯びていき、やがて「もはや拒否できない」と感じた彼はようやく11代王・中宗として即位した。このクーデターが「中宗反正(チュンジョンパンジョン)」である。
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