王宮の女性物語11「張禧嬪」

淑嬪・崔氏の告発

淑嬪・崔氏が粛宗の子を産んだら自分の立場がなくなると思った張禧嬪は、相手の妊娠に常に神経をとがらせていた。そうした様子は宮中でも噂になり、「張禧嬪が淑嬪・崔氏を毒殺しようとしている」という噂まで飛び交うようになった。
粛宗は、傲慢に振る舞い黒い噂の絶えない張禧嬪に不信感を抱くようになった。彼は庶民に降格させた仁顕王后を復位させて、張禧嬪を正室から側室に戻した。この決定に憤った張禧嬪は、自分の侍女たちに命じて仁顕王后の寝室に穴を開け、彼女の動向を常に探った。また、仁顕王后を呪う儀式を続けた。
1700年、仁顕王后は原因不明の病に倒れ、翌年には亡くなってしまう。張禧嬪は王妃に返り咲けると思ったのだが、彼女の行いは淑嬪・崔氏によって粛宗に伝えられた。怒った粛宗は張禧嬪の弁解に耳を傾けず死薬を与えた。こうして、己の野心のために宮中を混乱させた張禧嬪は世を恨みながら息を引き取った。




張禧嬪が残した息子は20代王・景宗(キョンジョン)になるが、宮中では彼を王と認めない勢力まで生まれてしまう。それほど張禧嬪は死んだ後も忌み嫌われた。

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