渤海郡の王
大祚栄の生年は定かではないのだが、母は彼を妊娠しているときに北斗七星がキラキラ輝く夢を見たという。
また、大祚栄が誕生したときには、部屋から強烈な光が放たれたという伝説も起こった。生まれたときから偉大な王になる宿命を持った人間だったというわけだ。大王の風格を持った大祚栄は大いに神格化されるようになった。
当時の唐は国内の安定を優先させなければならない状況に置かれており、大祚栄と和親を結びたいと考えた。
そこで、唐は705年に彼の元に使者を送った。
大祚栄はこの使者を歓待した。唐は高句麗を滅ぼした仇ではあったが、向こうから頭を下げてきたことは快感であった。
713年、唐は大祚栄を「渤海郡の王」と認めた。
これを機に、大祚栄は国号を「渤海(パレ)」に変えた。
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