茶母/朝鮮王朝百科6

女性の容疑者の取り調べ

医者の世界と同じことが、事件の捜査の現場でも起こっていた。
刑事に該当する人が男性ばかりだと、女性の容疑者を徹底的に取り調べることがとても難しかった。
しかも、当時は女性たちが男性とはまったく違う世間を形成していたために、男性だけでは捜査に限界があった。
そこで、男性の捜査官を補助する女性が必要になったのだ。その助手の役を茶母が引き受けることが多く、やがて「茶母」は女性刑事の代名詞にもなるほどだった。




彼女たちは「女の世界」に飛び込み、女性ならではの勘で容疑者を取り調べていった。これは、男性の捜査官では絶対にできないことであった。
このように、茶母という存在は、厳格な儒教社会であればなおさら必要になっていったのである。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

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