朝鮮王朝が518年も続いた理由は?

朝鮮王朝は27人の王を擁(よう)して1392年から1910年まで続いた。518年という長期に及んだ一大王朝だったのだ。朝鮮王朝はなぜこれほど長寿の王朝になったのだろうか。

国教は儒教

李成桂(イ・ソンゲ)が初代王の太祖(テジョ)として即位した1392年といえば、日本では室町幕府の3代将軍・足利義満が政治の実権を握っていた。それ以降に日本は戦国時代、徳川時代、明治時代と続くのだが、同時代の朝鮮半島は一貫して朝鮮王朝が統治していた。
朝鮮王朝が長く続いた要因はいくつもある。
たとえば、「王を頂点とする中央集権体制が確立されていた」「地方の豪族が官僚体制に組み込まれて大きな反乱が起きにくかった」「厳格な身分制度によって民衆の不満が抑え込まれた」といったことなどが挙げられる。
また、外国から侵攻を受けたことが何度もあるが、民族が一枚岩となったり瀬戸際を切り抜ける外交交渉を行なったりして辛うじて国難を防いできた。その結果としての「518年」である。
ただ、王朝の存続だけを論じるならば、やはり大きな理由となったのは、支配層が儒教を国教に取り入れて、その教義を制度や暮らしの隅々にまで浸透させたことではないだろうか。
その影響は現代韓国にも強く残っている。朝鮮半島は間違いなく、本家の中国をさしおいて世界でもっとも儒教が濃密に浸透した地域であったと言える。
朝鮮王朝が成立する前の高麗王朝もまた、34人の王を擁する一大王朝だった。建国したのが918年で、その18年後の936年に朝鮮半島を統一している。以後、1392年まで456年間も続いたのだが、朝鮮王朝はこの高麗王朝の制度を実によく取り入れている。官僚組織や科挙などがその典型的な例である。
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