王宮の女性物語13「貞純王后」

多くの命を奪った大弾圧

貞純王后は周囲をうまく言いくるめ、幼い純祖の代わりに自由に政治を行なった。手始めに、正祖が重用した臣下たちを政治から次々に退場させ、自分の一族の権力を復活させた。さらに正祖が改革した政治や制度、法律などもすべて、自分に都合のいいように変更していった。
貞純王后が行なった暴政の中で、最も有名なのが、キリスト教の弾圧だ。実は政敵の中にキリスト教徒が多かったからだ。
キリスト教弾圧のために、貞純王后が利用したのが“五家作統法”だ。これは本来、連なった5つの世帯が連携して、犯罪を未然に防ぐ治安維持方法である。貞純王后は“五家作統法”を利用して、キリスト教徒の密告をさせたのだ。




こうして、1世帯でもキリスト教徒が出た場合、5世帯が罪に問われた。そのため、多くの罪のない命が奪われてしまった。
元凶の貞純王后は1805年に60歳で亡くなった。正祖の善政を無に帰した悪女だった。

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