トンイと張禧嬪(チャン・ヒビン)のライバル物語4「死罪」(再読版)

張禧嬪の弁明

呪詛は呪い殺す儀式のことですが、一番多いのは、人骨とかヤモリなどの小動物の死骸を標的とする人の部屋の周りに埋めるという方法です。それを相手が踏むことによって悪霊に憑りつかれる、というのが呪詛の考え方なのです。
粛宗は張禧嬪を糾弾しましたが、張禧嬪は「息子は身体が弱いので、強くなるように祈祷をしていました」と弁明しました。実際に埋めた呪詛物が出てきましたが、それを張禧嬪が埋めたという確証はありませんでした。他の第三者が埋めたということもありうる話だったのです。
2日後、粛宗は「張禧嬪を自害させよ」という命令を出しました。1701年10月8日の「朝鮮王朝実録」に粛宗の言葉が載っています。
「禧嬪・張氏が内殿を嫉妬し、恨み、密かに陰謀を図り、宮殿の中や外に神堂を設置して、日夜祈願をしながら凶悪で不潔なものを埋めた。




それは、実に狼藉なことで、その状況がすべて明らかになり、憤慨するところである。これをそのまま放置すれば、後日に国家の懸念となる。前代の歴史において、それは類がないほど恐ろしいことではないか」
(ページ3に続く)

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