〔申師任堂(シンサイムダン)の堂々たる人生!〕

偉大な女性

夫は生活力のない男で、日々の暮らしは苦しかった。そんな中でも、申師任堂は子供たちをりっぱに育て上げた。“ダメ男”の典型だった夫もようやく一念発起して、「科挙に受かるまで戻ってこない」と決意して故郷を後にした。
しかし、夫は挫折してすぐに帰ってきてしまった。
このとき、申師任堂が取った行動が語り草になっている。彼女は裁縫箱からハサミを取り出して、それを喉に当てた。
「あなたが約束を守れないなら、私は死にます。もう、この世に未練はありません」
夫は驚愕し、必死に妻を止めた。そして、自らの至らなさを詫びて、今度こそ念願の科挙に受かるまで自宅に戻ってこなかった。
この逸話には尾ひれが付いているかもしれないが、いやはや申師任堂はとてつもない烈女である。
「もし妻が申師任堂のようだったら……」
首筋が寒くなる男性も多いのではないだろうか。
ところで、申師任堂の息子が、儒学の大家の李珥(イ・イ)である。彼は5千ウォン紙幣の肖像画になっている。
母と息子がともにその国の紙幣を華々しく飾っている例は、世界でもほとんどないかもしれない。
そう思えば思うほど、申師任堂の偉大さが身に迫ってくる。

中宗(チュンジョン)はあまりに優柔不断すぎる王だった!

『七日の王妃』の端敬(タンギョン)王后と中宗(チュンジョン)の「別れる理由」とは?

文定(ムンジョン)王后ほどの悪女が他にいたのか

女帝の手先として暗躍した鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)

「王妃たちの朝鮮王朝1」

固定ページ:
1

2

関連記事

特集記事

ページ上部へ戻る