赤い縄が象徴
捕盗庁の中で、実際に現場で任務に当たっていたのは捕盗軍士(ポドグンサ)と呼ばれる人たちで、彼らは常に都を巡回していた。
捕盗軍士は腰に赤くて太い縄を付けていて、罪人を捕まえたときにはその縄でしばりあげた。
このように、腰に付けた赤い縄が捕盗庁の職員であることを象徴する品だった。
実際、捕盗庁は都の治安を維持するうえで欠かせない官庁であったのだが、時代とともに役割が変化していき、最終的には1894年に左右の捕盗庁が廃止されてしまった。その後は、新しく警務庁という官庁が設立された。
これによって、捕盗庁は歴史的な役割を終えたのである。
文=康 熙奉(カン ヒボン)